下りで、立ち往生している登山者をみかけます。
その時に、「下りはキツイ」と耳にします。
何気なく口にした言葉でしょう。
でも、下りが、キツクさせているのでしょうか?
実際のところ、大腿四頭筋の柔軟性や弾力性が乏しいコンディションだからではないでしょうか?
だから、登りでの大腿四頭筋の働きから、疲労が蓄積されて縮こまり、下山中に、苦痛感が足脚や膝に堆積されてしまうのではないでしょうか?
もし、あなたが、下山中、足脚が棒状となり、「膝痛」に見舞われるようでしたら、
『正座位で仰臥位の、大腿四頭筋ストレッチ』
をしてみましょう。
本来ならば、簡単に、正座したまま、仰臥位になることが出来るものです。
これをすることで、大腿四頭筋に偏った動きをしなくなるものです。
『下肚を前に移動させて座る』
身体の中心部が、中心になければ、末端部に、そのしわ寄せがきてしまいます。
人間の身体の中心は、臍下の辺りにあります。
でも、現代人の多数は、ここが、既に、へし折れ、腰が曲がっています。
若者でも、曲がっているように見えないだけです。
実際に、座ってみれば、あなたのコンディションが把握できます。
座位から、臍下を前に移動させてみてください。
もし、移動できる幅が大きければ、それだけ、姿勢が崩れている状態です。
この中心から逸脱している姿勢からの日常生活では、身体部位の重さが、中心から離れているため、重くの圧し掛かり、疲れやすいだけです。
しかし、このような姿勢が標準となっているため、この姿勢から、運動をすれば、健康的になるという論理になっています。
ついつい、人は、その仕事、その労働、そのスポーツをしているから「腰が痛く」なるという思考をしてしまう。
仲間内の会話で、よく耳にするのが、「腰、痛くならないんですか?」
実際には、その前に、疲れがたまっているものです。
疲れていれば、それだけ、身体は、硬くなっている状態です。
そこで動けば、更に、疲れ、硬くなり、「腰痛」の自覚症状を感じるようになるのです。
ストレッチをすれば、簡単に、身体が、硬くなっていることが判明できます。
コンディションが悪くなるほど、比例して、ストレッチしても、可動域も悪くなっているものです。
問題は、疲労の蓄積と解釈せずに、「腰痛」を感じる瞬間にしている動作に転嫁してしまうことです。
この思考では、それを休むだけで、本来の目的であるはずの、疲労を回復させることをしないのです。
結果、やがて、慢性的な「腰痛」を抱え込んでしまうのです。
考え方を変えるだけでも、それなりの「腰痛」対策になるものです。
背筋を丸めていると、横隔膜と肋骨の動きの妨げになります。
これでは、深い呼吸をしようにもできません。
だから、浅い呼吸になってしまうとも言えるのです。
呼吸が浅いと、疲れます。
緊張状態を思い浮かべると、呼吸が浅くなっていることが想像できるでしょう。
姿勢を正すだけでも、呼吸の質は、自ずと変えられるのです。
『ストレッチング・ボード上で直立位で、足首屈曲』することで、足による歩行ではなく、下腿を動かして、足が動かされる歩行になるようにしましょう。
鼻緒の草履や下駄ではなく、靴を履くようになり、足で歩くようになりました。
つまり、踵から着地をして、爪先で蹴る歩行です。
これでは、小さい足で、40kg以上もある身体を移動させるという、非効率的歩行です。
結果、慢性疲労です。
それに対して、下腿がスムーズに前傾しやすいコンディションにしておけば、脚の動きに連動して、足が動かされる歩行が促されます。
これなら、下腿が前傾して倒れることで歩行ができるため、疲れません。
疲労しなければ、それだけ、身体は凝りません。
凝らせることをしていなければ、何もしなくても、身体は柔らかさを維持できるのです。
腰を丸めて、
しゃがんでいませんか?
座っていませんか?
腰を丸めさせるように動くように教育されているから、人は氣づきません。
腰が丸まるのも、腰が曲がるのも、歳だからでも、体力の衰えからでもありません。
そうなるようにしているからです。
例えば、しゃがんだ姿勢です。
しゃがんでいる姿勢だから、腰が丸まっているのが当たり前と思っていませんか?
『腰を押し出して、しゃがむ』
をしましょう。
そうすれば、腰椎が本来持っている、腰椎前彎曲の機能が維持されるため、背骨のバネ機能が働き続けてくれます。
人は、背骨の機能を失っているから、疲労が体内に蓄積されるのです。
姿勢が悪いと、その分だけ、姿勢を保つために、余分にエネルギーを浪費している。
例えば、頭が、肩より前に出た姿勢では、頭を、重力に逆らって保持するために、筋力を使っている。
四六時中となるため、当然、首肩の筋肉は疲労困憊し、縮こまり、硬くなり、慢性的に「肩こり」となる。
前後左右のバランスがとれた姿勢なら、このように、身体部位を保持するために、浪費する必要がなくなり、凝らないし、疲れない。
コンディショニング・ゴルフ · 2019/03/11
「有酸素運動」という言葉からも分かるように、筋肉を動かして運動を続けると、筋肉は酸素を欲する。
歩行において、足脚を足脚で動かして歩くならば、足脚の筋肉を働かせているので、呼吸を上げて、酸素を補給しようとする。
潜水泳は、このことが実感しやすい。
身体を、激しく動かして泳ぐほど、息苦しくなってくる。
だから、出来るだけ、穏やかに泳ぐことで、酸欠を防ぎ、潜水時間を長くしている。
つまり、できるだけ動かないで、進めるようにして泳いでいる。
スティック・ポールの長さが、短すぎる登山者は、ほとんど見かけませんが、長すぎる登山者はよく見かけます。
肘の曲げ伸ばしで、スティックを操作しているため、長くせざるを得ないのです。
これでは、腕力でスティックを保持し、操作してしまっているので、疲れやすいです。
そして、これでは、肩が凝りやすいです。
本来のスティックの使用方法は、肘ではなく、体幹を動かして、スティックを地面に突くものです。
その結果、肘は直角位前後だけの動きになるものです。
そうすれば、自ずと、上肢帯をリラックスさせた登山となり、疲れにくくなります。
本来ならば、スティックは、ラクに登山させてくれるアイテムになるものですが、使い方しだいでは、逆に、疲れさせてしまうものになってしまいます。